なぜドイツ?ビー玉迷路が世界へ転がった ― 10万回越えリール動画再生と保存数から考えた木育

先日、MOKUMOCOのInstagramに、ビー玉迷路の動画を投稿しました。
▶Instagramリール動画 https://www.instagram.com/reel/DdOQ2yXyqz4/?utm_source=ig_web_copy_link&stkn=MzRlODBiNWFlZA==
木の枝や木片など、自然のものを使って作った江藤が毎年子ども向け木育講座で行っているビー玉迷路です。
今回は私が木育講座の見本として作ったものを
「こんな感じでビー玉が転がりますよ」
と紹介したくて、息子にビー玉を転がしてもらいました。
撮影は、たった1回。
20秒ほどの動画です。
息子も特に何かを演じるわけでもなく、力むこともなく、ただ普通にビー玉を転がしていました。
それを何気なくInstagramに投稿したところ……
あれ?
1万回。
3万回。
5万回。
どんどん再生数が増えていきます。
そして、投稿から3日ほどで、
9万回を超えていました。
このブログを書いている土曜日の夜は
11.7万の閲覧数になっていて
「え? 何が起きてるの?」
というのが、正直な感想です(笑)。
見ている人の99.6%がフォロワー以外
Instagramのインサイトを見てみると、さらに驚きました。
この動画を見てくださった方の99.6%がフォロワー以外。
閲覧数は9万回を超え、閲覧者も8万人を超えていました。
つまり、普段MOKUMOCOを知ってくださっている方だけではなく、ほとんどが今まで私たちの活動を知らなかった方たちです。
そして、国別のオーディエンスを見て、さらにびっくり。
一番多かったのが、
ドイツ 27% 約3割⁉
続いて、フランス、イタリア、オランダ。
そして、そのあとが日本でした。
「なぜ、ドイツ?」
気になった私は、調べてみました。
ドイツと木のおもちゃ
調べてみると、ドイツには古くから木のおもちゃづくりの文化があります。
特にエルツ山地などでは、木工や木彫りの技術を生かしたおもちゃづくりが発展してきました。
また、ドイツ・ニュルンベルクで開催される世界最大級の玩具見本市「Spielwarenmesse(シュピールヴァーレンメッセ)」でも、木製玩具や自然素材を使った玩具が一つのカテゴリーとして扱われています。
木のおもちゃを「遊ぶもの」としてだけではなく、耐久性や教育的な価値、自然素材という視点から捉える文化もあります。
だからといって、
「ドイツは木のおもちゃが好きだから、この動画がドイツに広がった」
と断定することはできません。
Instagramが、なぜこの動画をドイツをはじめとするヨーロッパの人たちへ届けたのか、本当の理由は私にも分かりません。
でも、少なくとも、
木や自然素材を使った遊びに関心を持つ人たちがいること。
そして、私たちが地域で行っている木育と、どこかで重なる部分があったのかもしれない。
そう考えると、ちょっとワクワクします。
いいねより多かった「保存」
そして、今回もう一つ驚いた数字があります。
「いいね!」とリアクションは1200以上
それに対して、
保存数は2400以上
いいねより、保存の方が多いのです。
私は、この数字がとてもうれしかったです。
なぜなら、私自身もInstagramを見ていて、
「これ、いいな」
「今度やってみたい」
「あとでもう一度見よう」
と思った投稿は、いいねを押すのを忘れて、そのまま保存してしまうことがあるからです。
もちろん、2400人がどんな理由で保存してくださったのかは分かりません。
でも、その中に、
「これ、やってみたい」
と思って保存してくださった方がいるのだとしたら。
それは木育をしている私にとって、このビー玉迷路の作者として再生回数以上にうれしいことかもしれません。
ビー玉がゴールすると「いいね」が増える?
もう一つ、インサイトを眺めていて面白いことに気づきました。
動画の最後。
ビー玉が無事に迷路を通り抜けて、ゴールしたところで、
リアクションのグラフが、ぐん!と上がっているのです。
これを見て思わず、
「みんな、ゴールして安心したのかな?」
と笑ってしまいました。
もちろん、本当の理由は分かりません(笑)。
でも、ビー玉が途中で止まりそうになったり、どこへ転がっていくのか見守ったり。
ほんの20秒ほどの動画なのに、見ている人も一緒にビー玉を追いかけてくれたのだとしたら、面白いですね。
そして最後に、
「ゴールした!」
そこで、いいね。
だったのかな(笑)。
昔の長寿番組の「水戸黄門」が印籠を出した時が一番視聴率が多かった、というのに似ているのかしら(笑)
言葉がなくても伝わるもの
そして今回、海外でたくさん見ていただいた理由を考えていて、もう一つ気づいたことがあります。
この動画には、ほとんど言葉がありません。
木の枝がある。
ビー玉がある。
迷路がある。
そして、息子の手がビー玉を転がす。
それだけです。
日本語が分からなくても、
「何をしているのか」
は見れば分かります。
ビー玉を転がしてみる。
これは、日本でもドイツでもフランスでも、きっと大きくは変わらないのでしょう。
遊ぶことには、言葉を越えて伝わるものがあるのかもしれません。
地域の小さな木育が、世界の誰かへ
私はグリーフケアとは別に木育活動もしています。
MOKUMOCOは主に福岡県京築地区や北九州市で木育活動をしています。
森や自然について考えてもらうこと。
木や森たちが私たちの生活に欠かせない存在であることを伝えています。
そして、
木を見るのはもちろん、木に触れて、木の香りを感じて、木の音を聴いて、たまには木を唇でくわえる。
「木を五感で感じる」ことを大切にしています。
今回投稿したのは、そんな活動のために私が以前作った見本のビー玉迷路です。
まさか、その動画が日本を越えて、ドイツやフランス、イタリア、オランダなどの方にまで見てもらえるとは思ってもいませんでした。
自分たちが地域でしている小さな木育が、言葉を越えて世界の誰かの「木をつかった迷路づくりをやってみたい」につながったのかもしれない。
そう考えると、とてもうれしくなります。
もし、遠く離れたどこかで、
「これ、作ってみようか」
と木の枝を拾った親子がいたら。
子どもが枝を並べて、自分だけの迷路を作っていたら。
そして、ビー玉を転がして、
「できた!」
と笑っていたら。
そんなことを想像するだけで、ウキウキして楽しくなります♪
「僕のInstagramに載せてほしかった」
ちなみに、この動画を転がしてくれた息子。
動画がたくさんの人に見られていることを知って、
「自分のアカウントでしてほしかった」
と言いました(笑)。
いやいや。
残念ながら、このビー玉迷路を作ったのはお母さんです(笑)。
さすがに息子の作品として投稿することはできません。
でも、息子は久しぶりにMOKUMOCONのビー玉迷路づくりに参加します。
今度は、正真正銘、息子が作ったビー玉迷路。
その迷路を、息子自身が転がしているところを動画にしてみようと思っています。
今回のようにたくさんの人に見てもらえるのか。
それとも、まったく違う結果になるのか。
それも含めて楽しみです。
私が作った小さなビー玉迷路は、思いがけず世界へ転がっていきました。
このブログを書いている時点で再生回数11万回越え。
それももちろんうれしい。
でも私にとって、もっと心に残ったのは、
2400以上の「保存」の向こうに、誰かの「やってみたい」につながったリアクション。
木育は、木について机上で教えることだけではありません。
実際に木に触れて、
「おもしろそう」
「作ってみたい」
「やってみたい」
「木についてもっと知りたい」
そんな気持ちの種を渡すことも、原体験を与えることも木育だと思っています。
さてさて。
お母さんのビー玉は、海を越えて世界へ転がっていきました。
次は、息子のビー玉がどこまで転がっていくのでしょう(笑)。
共同投稿してあげたほうがいいのかしら、と悩むところです。

